分離体験退行 (年齢退行催眠)
心理療法には、年齢退行催眠というものがあります。
過去の出来事にさかのぼって、そのころの自分を体験し、その時の感情を吐き出すことで、過去の清算を試みるものです。

鈴木自身は、過去に伝えたかった感情がポジティブなものであれば、年齢退行催眠を使います。

例えば、「あの時、女の子に告白しておけばよかった」という果たせなかった気持ちを、過去の自分を再度体験することで叶えるといった使い方です。
つまり、果たせなかった気持ちを伝えることで、今現在の気持ちがどのように変化するのかを探るのです。

しかし、ネガティブな感情においては、その時の感情を吐き出してしまうと、よけいに辛くなってしまうことがあります。

そこで、年齢退行催眠の方法を少し工夫します。
それは、過去の出来事をそのままに体験するのではなく、子供の頃の自分を、大人である現在の自分が客観視するのです。

そしてこれを、分離体験退行といいます。

大人のあなたが、子供のころのあなたを客観視することで、そのころの感情まで現在のあなたが体験する必要はありません。

そして、客観視する上で大切なのは、現在の大人であるあなたが、子供のころのあなたよりも、はるかに、賢く、強く、優しく、大きく、成長しているということを認識することです。

大人の自分の視点で見たときと、子供のころの視点で見たときでは、その頃にあった出来事に対しての印象が異なることに気づきます。
そして、それに気づくことで、過去に対する印象がどのように変わるかを感じます。
さらに、このワークでは、大人として成長したあなたが、子供の頃のあなたを守ってあげます。

つまり、ネガティブな気持ちを消すことを目的とするのではなく、
大人のあなたが、子供のあなたを守ってあげることを、目的とするのです。

これは、子供のころのあなたに安心してもらうためです。