解決志向ブリーフセラピー
解決志向ブリーフセラピーの「ブリーフ」という言葉は「短い」という意味があります。
つまり、解決志向ブリーフセラピーでは、短期間での問題解決を目的としています。

解決志向ブリーフセラピーでは、クライアントの問題そのものよりも、むしろクライアントの問題を解決するためのリソース (問題を解決するための資源や資質)に焦点を当てます。

これまでの心理療法は、問題となる原因に焦点をあててきました。
しかし、原因ばかりを追究するのは、時としてその人の短所ばかりを追及していることにもなることがあります。また、問題の原因がひとつとは限りません。
問題というものは、多くの原因の積み重ねにより生まれることが多く、非常にいろいろなことが複雑に絡んでいることが多いのです。
このようなことから、解決志向ブリーフセラピーでは、あなたが現在かかえている悩みの原因に焦点を当てるのではなく、むしろあなたがもっている長所や、あなたが元々持っているにもかかわらず気づかずにいた潜在的な能力に焦点を当てます。
つまり、
「何故うまくいかないのだろう」ではなく、
「うまくいったらどうなっている」という視点です。


問題の原因がひとつでないとしたら、逆も真なり、
問題解決の糸口も実に多くあるものです。

それと、私たちは一度に複数のことに集中すること ができません。
簡単に言えば、“楽しみながら退屈になる”ということはできませんので、楽しんでいる時間が増えれば、退屈な時間が減るということになります。
問題の解決の糸口が見えてきて、問題解決の方向に意識が集中するようになると、同時に問題の原因のことへ意識が集中する時間が減ることになります。
幸せだと感じる時間が増えれば、不幸だと感じる時間が減ることになります。
解決志向ブリーフセラピーは、この特徴を上手に活用しています。

また、解決志向ブリーフセラピーでは、無理なくできる行動だけを変えるという発想があります。

例えば、“いつも台所で夫婦喧嘩してしまう”という問題があったとします。
これはあくまでもひとつの例ですが、解決志向ブリーフセラピーでは次のようにアドバイスします。

「それでは、台所で喧嘩が始まりそうになったら、寝室に移動してみましょうか」

つまり、“喧嘩を止める”という努力を伴う行動を変化させようとするのではなく、“台所から寝室へ移動する”という無理なくできる行動だけを変化させるのです。
これは、“台所”という“喧嘩をする時のひとつの条件”を外すことが目的です。