不安からの解消のポイント
○不安からの解消のポイント

人がよい方向に変化する方法は、これから紹介する4つのどれか、あるいは複数に変化を与えることで可能です。
ハッピージーニアスの心理療法では、この4つのどれかに変化を与えています。



1.五感からの入力情報を変える

人は五感から日々さまざまな情報が入力されています。
それを少しでも変化を与えるのです。
例えば、朝起きれない人がいたとして、目覚まし時計を少し離れた位置に置いたり、枕の位置を変えるだけでも五感から入力される情報は驚くほど変わります。
例えば鈴木場合、ずっと南側に枕を向けて寝ていましたが、最近北枕にしたところ、毎日悪夢をみるようになってしまいました。
普段と違うポジションで寝ることで、肌にあたる空気の温度が違い、視界には違うものが見え、そして体に感じる磁場が変わります。
そのことで、結果として脳に与える影響に大きな変化がおきるわけです。
この他、散歩をしてみたり、旅行をしてみたりするのも同じような効果があります。


2.感情を感じきる

人は自分の気持ちをわかってもらえてからでないと変化することはできません。
これは、男性と女性の間での会話でよく見られる光景ですが、男性は女性の悩みに対して、すぐに解決策を与えようとします。
しかし、女性はそのときに解決策がほしいわけではなく、自分の気持ちをわかってもらいたいだけということがほとんどなのです。
人は、そのときの感情を理解してもらえるだけで、問題が問題と感じられなくなったり、その後の行動に変化がおきます。
例えば、失恋したときに悲しい音楽をきいたりするのは、自分の感情を充分に感じきっているのです。
私も経験があるのですが、失恋したときに無理矢理新しい恋を始めると、それは自分も相手も傷つける結果になります。
何かに失敗したときも同様。無理に明るく振る舞うと逆効果になってしまいます。
それよりも感情を感じきることが大切なのです。
そして、感情というものは、実は体と密接な関係があります。
例えば、緊張すれば脈拍数が上がります。
やりたくないことをしていると、胃が不快になります。
学校に対して不安を抱えている子供は、登校前、テスト前などによく下痢をします。
感情を感じきるときに最も効果的な方法は、その感情が体のどこにあらわれているかを理解し、そしてその箇所を自分自身で愛してあげることです。
人の感情は、喉、胸、胃、下腹の4つにほぼあらわれます。
その4つの中のどこに感情があらわれたかを理解したら、そこの箇所にそっと手をあててあげるのです。
そして、赤ちゃんをいたわるように、
「こんにちは。キミがそこにいるのはわかっているよ」
「キミの気持ちに気づいてあげられなくてゴメンね・・・」
「これからはずっと一緒にいるよ・・・」

と・・・いってあげてください。
そして、しばらくその感情を手でつつみこむように暖めてあげてください。
これだけで、ずっと暴れていた感情がゆっくりと治まっていきます。


3.記憶を部分的に変える

私たちは、物事を見たまま聞いたまま記憶しているわけではありません。
例えば、恋人との楽しい時間はゆったりと流れ、ソフトフォーカスがかかったように記憶されます。
だから、私たちはドラマなどで、そういったシーンを見るだけで恋人とのシーンだとすぐに理解できるわけです。
楽しいことは、実際の映像よりも明るく記憶されていますし、辛い出来事は実際の映像よりも暗く記憶されています。
そういった記憶システムを応用することで、苦手な人への印象に変化を与えることができます。
例えば仕事で苦手な上司がいたとします。
その人が目の前にいることを想像します。
その人に対してスポットライトを当てます。印象はどのように変わるでしょう。
一度、映像を元に戻してみてください。
その人の映像を色鮮やかにしてみたら、印象はどのように変わるでしょう。
これも一度、映像を元に戻します。以下同じように、一回一回映像を戻しながら行ってみてください。
その人よりも目線が高い位置にあったとしたら、印象はどのように変わるでしょう。
その人の映像を遠ざけたら、印象はどのように変わるでしょう。
どれくらい遠ざけたときに、印象が変わるでしょう。
その人の映像をピンボケにしてみたら、印象はどのように変わるでしょう。
この中であなたが一番楽に感じるものを続けてみるのです。
イヤな上司を思い出すたびに行ってみてください。
これをすることで、あなたが上司に対する印象が変わったり、上司との関係に変化が起きたりします。
例えば、上司との距離を遠ざけたときに印象が楽になるようですと、本当にその上司とは縁遠くなっていきます。
それは、私たちの無意識的な行動に変化がおきるためであり、これは魔法でもなんでもありません。


4.思考の方向性を変える

よく「考え方を変えなさい。そうすればうまくいきます」といった言葉を耳にします。
しかし、考え方を簡単に変えられたらだれも苦労はしません。
考え方を変えるという言葉は、とても難しく感じられます。
しかし、これを関心を向ける方向を変えるという言葉にしてみると、それほど難しくないことに気づきます。
多くの悩みをもつ人は、今現在「できない」ことに意識が向いています。
すると、潜在意識は「できない」という目的を叶えようとしますので、よけいにできない状態を現実の世界に創造しようとします。
しかし、すべてができないという人は、そういるものではありませんし、ほとんどありえないことです。
そこで、関心を「今現在できること」「今現在できていること」に向けるわけです。
左脳は1度に複数のことを思考することができません。つまり、今現在できることに関心が向いているときに、同時に今現在できないことを考えることはできないのです。
そして、「できること」に関心が向いていると、それが脳の9割以上を占めるといわれる潜在意識に浸透していきます。
すると浸透した潜在意識は、「できること」を叶えようと動き始めます。
この浸透が大切なのです。多くの心理療法は、潜在意識からの気づきだけを重視しますが、意識から潜在意識への浸透を行っていません。
考え方を変えるとは、関心の方向性を変えるだけだと理解するとよいでしょう。


以上の4つです。
この4つのどれかが変化が最終的な行動の変化に結びついていきます。
しかし、多くの人は最終的なアウトプットとしての行動の変化にばかり焦点が向いているため、なかなか解決できずにいるわけです。

薬物だけが解決の道ではありません。
これが参考になっていただければ幸いです。